頭上ばしごのプログラム1

頭上ばしごの下で立つ

 さあ、頭上ばしごのプログラム(1〜4)の開始です。焦らず着実に進めていきましょう。最初の課題は頭上ばしごにつかまって安定して立っていられるようになることです。

<解説>
 健常なお子さんはテーブルや壁を使ってつかまり立ちや伝い歩きを練習します。頭上ばしごはそうした普通の環境と比較して、棒につかまることで姿勢保持がしやすく、バランスをとりやすいという利点があります。
特筆するべきは、適切なことば掛けや身体的援助がしやすく、強化もしやすいということです。これは学習の要(かなめ)です。
 多くのお子さんにとって歩行を学ぶすばらしい環境となるでしょう。

立って座るを繰り返す

 まず椅子から「立って座る」を何度も繰り返します。「立っている」ではありません。親御さんとしてはお子さんが立っている姿を見たいでしょうが(笑)、ステップ1,2では起立姿勢の保持はおまけとお考えください。
 ステップ2で棒へ手を伸ばして握る課題が加わり、ステップ3から棒につかまって起立姿勢を保持することに課題が移行していきます。

椅子

 お子さんの座る椅子(台)を用意してください。座ったときにひざの曲がりが90度くらいになる高さです。深すぎれば負荷が強くなり難しくなります。浅すぎれば体重を十分かける前に突っ張りの反応が出てしまってうまくいかないかもしれません。市販の椅子で適当なものがなければ自作してください。背もたれが付いている方が便利でしょう。

 低緊張であったり、麻痺があったりするお子さんは、靴を履いた方がよい場合があります。その際には以下の条件を満たす靴を用意してください。
・お子さんの足のサイズに合ったもの
・型くずれしにくいしっかりした構造・材質のもの
・足首をホールドするもの
・できれば着脱が容易であること
 靴選びを安易に考えず、適当な靴を探してください。今後、靴には十分な配慮をお願いします。
 靴を履かせる前には足首のストレッチを行いましょう。拘縮のあるお子さんの場合は、慎重に、入念に行って下さい。

自分で立つ

 椅子(台)に座らせます。まず足首を押さえて足の裏をしっかり床につけてください。これは重要な準備で、お子さんの足首の捻挫を防止すると同時に、これから足に力を入れることを意識させるサインになります。そして手を取って斜め上に引くようにして立たせます。この際できるだけ自分で立たせるようにすることが肝要です。もし百%ご家族の力でお子さんを引っ張りあげているとすれば、プログラムとしての意味はありません。
 座ることは立つことよりも難しいです。援助を強めにし、ひざを使ってゆっくり座らせるようにしてください。

無理は禁物

 援助のタイミングがずれたりしてお子さんの体勢が崩れたときは途中で止めます。立つまでが大切なのであり、体勢を崩したまま強引に立たせても意味はないし、無理をすれば怪我をしてしまうかもしれません。

記録

 上手に立てた回数を記録します。ステップ3からは立っている時間を計り始めます。

ステップ

ステップ1 手を持って立つ
ステップ2 棒を握って立つ
ステップ3 固定した棒につかまって立つ
ステップ4 頭上ばしごの下で立つ

 ステップ3に進んだ段階で頭上ばしごをお作りください。プログラムの頻度を保障できる場所に設置してください。